ヨーゼフのお役立ちコラム

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ハラールと食の多様性

ハラールと食の多様性

ヨーゼフのコンセプトは、「一人一人にあった食の多様性や対応食が認められる文化を広めたい、安心して食の選択をしてほしい。」、そんな想いでスタートしました。このたび、イスラム教徒(ムスリム)が安心して食べることができる「ハラール食」の販売をはじめることにしました。

ムスリムが信仰のために安心して食べることが出来るハラール食を理解すること。それは、多様性の時代に求められていることのひとつです。

現代は歴史的にみても特殊な時代です。一言でいうと「多様性が認められる時代」です。これまでのどの時代よりもその傾向が高まっています。例えば、性の多様性や民族・文化の多様性を認めることはもはやスタンダードになり、それに対しての差別を排除する動きが世界規模で急速になされています。

思想の自由も尊重されるようになってきています。これまでの常識が常識ではなくなり、多様性を認め合うという感覚が求められています。

SNSやインターネットの進化によって文化の垣根はかなり低くなました。Zoomなどのビデオ通話は国際電話料金もパスポートもいりません。国境をすり抜けて目の前のスマホやPCで異文化の世界に行けるのは、どこでもドアの世界が近づいたようでワクワクしませんか?

ハラールとはイスラム教徒(ムスリム)が食べられる食品のことです。イスラムの教えで禁じられた食物や処理方法があります。信仰のために毎日の食生活でも避けなければいけないものがあり、それが信仰深いムスリムにとって安心で安全な食品であるか。私たちはこの対応をしていくことが必要であると思いました。

ヨーゼフは多様な病気や症状、考え方や習慣、そして宗教的な制限にも対応して、多くの方に健康になっていただきたいと願っております。

アレルギー対応の食品、自然食品、オーガニック、ヴィーガン、グルテンフリー、カゼインフリー・・・

食の多様性だけではなく、管理栄養士が厳選した食品の仕入れと、安心・安全でおいしい食品のみを取り扱うという縛りを課して運営しています。どんな思想や文化の食事を選んでいても安心・安全で美味しくというのがヨーゼフの願いです。

ハラールとは「許されている」という意味です。ハラームが逆の意味合いで「禁じられている」という意味です。ハラール食品は大まかに言うと、食が禁じられているハラームが含まれていない食べものです。

根本にあるのは健康で身体によいものを食べるという考え。つまりハラール食品を食べることは宗教に関係なく健康で身体によいものを食べることになります。

ハラール食品における代表的なものは「豚肉を食べない」「アルコールを飲まない」の二つです。
 

<豚肉>

聖典クルアーン(コーラン)に「豚肉をたべてはいけない」と書かれている。豚肉は不浄なものとされているので、豚由来の成分を口にすることは禁止されている。

 

<アルコール>

聖典クルアーン(コーラン)に「お酒にはいい部分も悪い部分もある」と書かれているが、「ただし、あなたがたには悪い部分が多い。」とも書かれている。酩酊目的でお酒を飲むことは禁止で、料理酒やみりんも基本的に使ってはいけない。


 

世界に約20億人と言われるムスリムは、地域や進行度合いによって様々です。ハラール肉以外の肉は食べないムスリムだけではなく、豚も酒も試してみたいムスリムもいるのが現実です。ムスリムにも多様性があるということですね。

ヨーゼフでは管理栄養士がハラール管理者資格を取得し、仕入れ商品の原材料を調べ、ハラールではない食材(調味料含む)を使っていない食材の商品を「ハラール対応」として販売します。

 

既にハラール認証を取得している取扱商品であるアガペシロップやグルテンフリー麺以外に、日本のムスリムが家庭料理の味付けの基本となる醤油と味噌を安心して使うことができるように、ハラール対応のものの販売を開始します。
 

ヨーゼフでは取り扱い商品のハラール食の選定を行い、これから新商品を仕入れる際は、必ずハラール食であるかの確認をします。基本的な考え方として、①食べることを禁止されているものが含まれていないこと(豚肉、屠畜方法が不明な動物性食品、アルコール)、②コンタミネーションに豚がないこと(記載がなければOKとする)を確認して、①②に該当する食品はハラール食品の扱いとします。具体的には以下の確認をします。
 

ハラール認証商品

ハラール認証は国によって基準が違います。そのためハラール認証のロゴも様々です。ヨーゼフではどのハラール認証でもハラール食品として扱うこととします。
 

ハラール認証商品ではない商品

ハラール認証商品以外は以下のフローチャートによる確認を行います。
 

a.動物性成分が含まれていないか(動物性食品は全てNGとする)。

ヴィーガンの食品は動物性不使用なのでOK。次にアレルゲンを確認する。豚肉は28品目に含まれるため「28品目不使用」の商品は豚肉が含まれていない。

b.豚由来成分が入っていないか確認(豚由来が疑われるだけでもNGとする)。

ヴィーガン、アレルゲン28品目不使用とされている食品も念のため確認する。豚由来の可能性がある原材料は以下の通り。以下に該当しないが豚由来が疑われるものもNGとする。

ラード、グリセリン、豚脂、たん白加水分解物、ショートニング、ポークエキス、ブイヨン、ゼラチン、コラーゲン、乳化剤(大豆由来など豚由来でないことが明らかな場合はOK)など。

c.アルコールが含まれていないか。発酵して自然発生したアルコールもNGとする。

そのため、原材料に以下の成分が含まれていた場合はNGとする。

アルコール、みりん、酒(酒は全て)、醤油、味噌、醸造酢、ヴィネガー、麹、イースト、酒粕パウダー、酵母エキス、米発酵調味料、米酢、アルギン酸エステル、発酵熟成製法等の表記があるもの、発酵〇〇の表記があるもの。

d.豚のコンタミネーションがないか確認(あればNGとする)。

コンタミネーションの表記がないものはOKとします。

ハラールの真意は信仰に基づいています。ムスリムの人は熱心に信仰する人が多いので、安心して食べられるものを提供したいというのが私たちの想いです。

日本国内のムスリムは約18万人。大半は在日外国人で、日本人ムスリムは1万人位いるそうです。多くの日本人ムスリムは配偶者が熱心に信仰するムスリムなので、相手にもムスリムになってもらいたいとの思いから結婚を機に入信した人が多いとのことです。

今回、食品の原材料を一つ一つ調べる機会を得て、改めて醤油と味噌で味付けをしている食品の多さに気づかされました。日本にいるムスリムが美味しく安心して日本食を食べられる手助けになれば幸いです。

管理栄養士:リッキー

マリヤ・クリニックの栄養指導担当。
ヨーゼフのサプリメントと食品にも関わっています。

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